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ユ.lily (リリィ)

 君しか見えないスポットライト
 二人っきりのちっちゃなステージ
 ポケットに詰めたウソは、もう無い
 手と手をとって改札抜けたら、
 やっぱり僕も、言葉を混ぜるよ 

 今まで一度も使わなかった・・・あの言葉を・・・



こんな気持ちになったのは、一体何時以来の事だったかな?

こんな風に書き出したら、まるでおじいさんにでもなったみたいだけれど、
人生をのんびりと省みるほど、僕はまだ何も経験していないヒヨっ子なんだ
それに確かそれほど前の事でもなく、同じような気持ちになったはずなんだよ
でも、違うんだよ・・・今、僕の胸の中を占領しようとしているこの抗い難い気持ちは・・・

そもそも、始まりは何時だったかな?・・・そして、きっかけは何処だったかな?
まだ数ヶ月も経っていないじゃないか・・・それなのに、そんな事すら思いだせずに、
ただ、毎日毎日、段々と僕の中を満たしていくかのように浸透してきたんだよ、君はね・・・

そうそう、確かあれは僕がオレンジ入りのチョコを紹介した時の事だったよね
さり気無い、ほんの数行のコメントだったけど、“かわいい”って言ってくれたね
僕もブログを始めたばかりだったし、あの頃はカフェの紹介も全然少なかったけど、
それにね・・・そうだね、まだあの頃はカフェを紹介するブログの方だけだったけど、
あの言葉に僕は、恥ずかしくなって、揶揄われていると思って、でも嬉しかったんだ


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煤けて錆びて苔生して古びた小さな路地だけど、僕にとっては夢の入口

どうせ儚い夢ならば、勇気を出して手を繋いで、
夢から覚めるその前に・・・寂しい朝になる前に・・・
二人で走って行きたいんだ、この路地を曲がった先に・・・


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電球一つの街灯だけれど、君しか見えないスポットライト


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骨組みだけのベンチだけれど、二人っきりのちっちゃなステージ


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そう、あの角を曲がると見えてくるんだ、三角屋根のあの家が・・・


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花はすっかり枯れ切ってしまった・・・
僕の心も枯れる寸前だったんだ、君に会うまでは・・・


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神様に祈るなんて事はこれまで一度だって無かったのに・・・
もうこれ以上未練は無いと思っていた筈だったのに・・・


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AN-RIZ-L'EAU


憧れていた、トタンの屋根と、板張り壁と、大きな窓の小さなお家

何時の間にか、スポットライトと、ステージと、細い路地とを潜り抜け、
滑る様に、あの角も曲がって、お祈りもして、やっと届いた夢の家


ホントは二人で来たかったけど、まだ僕にはその覚悟が・・・


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秤の上の僕の気持ち・・・はかり知れない位、どんどん重くなって・・・


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“flower”かぁ・・・

僕の中にもたったの1本だけど、とっておきの花があるんだよ
まだまだ蕾・・・いや、さっき芽吹いたばかりかも知れないけれど、
でも何時かきっと、大輪の綺麗な花を咲かせるハズなんだ!!

それまでずっと、水をあげなくっちゃ・・・花が咲くまで・・・


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小さな庭のレンガの路を踏み締めて、ゆっくりゆっくり進むんだ
何時までもこの素敵な素敵な散歩道が続きますようにって・・・


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時には抜ける様な青空を、また、時には燃える様な紅葉の赤色を、
そして今日はキリリと輝く透明の氷を映し出す、魔法の鏡の缶なんだ


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カサカサのキミや・・・


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ジャラジャラのキミにも挨拶しなきゃね・・・お邪魔します!って・・・


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不思議の国の扉までやって来たよ、あとはこの呼び鈴を鳴らすだけだね
いつもの国から抜け出して来たよ、残りはこの呼び鈴を鳴らすだけだよ

毎日同じ小さな部屋で、いつも通りに格好をつけるの・・・もう疲れたよ
何処も一緒の暗い道で、いつも以上に自分を叫ぶの・・・ホントは辛かった


扉の向こうの不思議の国なら、一粒の水の澄んだ場所なら・・・僕だってピュアになれるかな?


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外の壁の色と同じ、家の中も手前の半分は真っ白な可愛い空間で・・・


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奥の半分は木が剥き出しになったナチュラルな空間になっていたよ


そんな二つの空間は広々として、全ての家具がゆったりと置かれていて、
何だかとっても気持ちが良さそう・・・僕までのんびりした気持ちになってきた


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ワインのコルクが蓋のつまみだなんて・・・こんな寒い毎日なら、ワインを入れてもいいじゃない!?



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何時も“お一人様”の席なんだ・・・自分から進んで決めていたんだ・・・

だから、こんなダイニングテーブルがとっても眩しくって、輝いていて、羨ましいよ
今度はみんなで一緒もいいかな?若いアイツに彼女も誘って・・・それから・・・

でも、ここで君と座る席は最初から決めているんだよ・・・二人の時は・・・


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可愛いレンガが仲良く並んだ夢のお家のカウンター
小さな窓がいっぱいついてる魔法のお家のカウンター

手前の梯子の上った先で僕らを出迎えてくれるのは?
奥のキッチンから漂うとっても美味しそうな薫りの主は?


夢と魔法がいっぱい詰まった、不思議な素敵なカウンター


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今はじっと瓶の中で待っているんだ・・・最高の輝きを放つ瞬間を夢見て・・・

何だか暖かい春のために冬の間中、土の中で静かに過ごす花に似ているね


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芽が出て、茎がどんどん伸びてきて、そして立派な実がなって・・・
また一つ、どこかで誰かの大きな夢が、ちゃんと叶ってゆくんだね

僕の夢はただ一つ・・・そう、たった一つでいいんだよ・・・


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ボーンボーンと夢の時間の終焉を告げる鐘の音よ、
もう暫くの間だけ、そっとして置いてくれないかい?

たとえ一時でも・・・君と離れ離れになる時間が辛いんだ
そう・・・君のコメントのあるページを閉じる瞬間が寂しいんだ

それにもう一つ、もうこれ以上進むのは・・・怖いよ・・・


(注:この写真だけモノクロの状態になっていた)


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さぁ、あの大きな窓の角が、予約していた今日僕が座る席なんだ!!


外から差し込む明るい陽射しがとっても気持ち良いこの席に・・・
さっき通ったちっちゃな小路を見渡す事の出来るこの席に・・・
目の前の草木に積まれた野菜、自然を感じるこの席に・・・

そう、この二人掛けのテーブル席に、今度来るときは・・・


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テーブルの目の前の、大きく切り取られた木枠の窓の直ぐ向こう側には、
使い古されたワインの木箱が仲良く並んで置かれているのが見えたよ
この店の命とも言える、自然の恵みをストックしておく大切な木箱たち
葡萄の箱から野菜の箱への第二の人生なら木箱だって本望かな?

さぁ、今日はどんな素敵な作品で僕を楽しませてくれるのだろう?
尤も、何時だってこの店は僕の期待を遥かに越えているけれど・・・


間も無く、今回オーダーしたTROIS(トロア)の最初の皿がやって来た


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コース仕立ての最初の皿は、勿論、前菜とスープだけれど・・・

3分割されたスタイリッシュな長皿の其々に盛られた趣きの異なる3種の前菜
シンプルな白いお皿のカンバスに描かれた絵画のような料理は独創的で、美しい


長葱のマリネ白ワイン風味

とろとろの長葱は自然な甘さと爽やかさが心地良く伝わって、
ピンク胡椒のピリッとした刺激にすっきりとした白ワインの風味
肉厚椎茸のムニュムニュ感と仄かに広がる旨味もよくマッチして、
これから始まるコースの一番初めに吹き抜ける一陣の微風のように


サツマイモのコロッケほうれん草ソース

カリカリコロコロホックホク・・・とっても楽しいコロッケボール
中はふんわりで、ほっくりで、自然な甘さのサツマイモがギッシリ!
ほうれん草のソースを絡めてハフハフしながら・・・いただきます


大豆のフライ“しもつかれ風”

グラスに入ったお洒落なオードブルは・・・何と地元栃木の伝統料理!?
さっぱりとした大根おろしにカリカリっとフライされた大豆や黒豆
懐かしい和風な味付けをここで食すなんて逆に新鮮な気分


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可愛らしい真っ赤なココット鍋の蓋を取ると、真っ白な湯気がふわっと立ち上がって、
色鮮やかな南瓜色のスープがこんにちは。アンリロだもの・・・人参のポタージュ!

温かなスープは、ぽってりしてるのになめらかで、濃厚なのにクリーミー
さらに人参の自然な甘味にトマトの酸味がギュッと溶け込んでいるなんて・・・


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前菜&スープ&お米料理&デザートから成るこのコースのメインとなるお米料理は・・・
まるで大きな白い円盤に乗って未知の世界からやって来た・・・牛蒡の照り煮のご飯!!

この店一番のランチコースのメインがお米料理だなんて・・・
それも他の店のどのメインにも負けないお米料理だなんて・・・


もじゃもじゃ頭のたっぷりグリーンは、さっぱりとしたブロッコリーのスプラウト
こってりとした甘辛い味付けの牛蒡の照り煮をスッキリと包んで相性も抜群!

そして直径3センチを超えんばかりの極太牛蒡の甘辛照り煮がどどんと乗って、
モギュモギュモギュっと頬張ると、ふんわりしていて柔らかい・・・これが牛蒡!?
ほど良く染み込んだ照り煮のタレがご飯に絡んで食欲も進んで・・・おかわりっ!

“もじゃもじゃ”スプラウトと“大木”牛蒡に挟まれた“長い髭”は・・・芹の唐揚げ

 せり、なずな 、御形、はこべら 、仏の座、すずな、すずしろ これぞ七草

パリパリとした小気味良い食感はふわっと無くなって、後からやって来る芹の風味
その仄かな苦みと抜けるような爽やかな風味が、清々しい新春の風を運んでくれる


お米料理って言ってたのに・・・ご飯物だって聞いてたのに・・・
不思議の国の、夢の家の食堂は、どこまでも僕の感性を刺激して・・・


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ずらっと並んだ魔法の瓶が、アナタ色のコーヒーに変身させてくれるんだ!


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今日のスイーツは初春にぴったりの苺のタルト


ほんのり焦げた玉子色の、しっとり、ふわふわ、ミルキー風味な優しい甘さのアパタイユ
ザクザク感が嬉しいタルト生地はバターのコクと全粒粉の香ばしさが薫る素朴な美味しさ

その真ん中に、ちょこんと座った真っ赤な可愛い苺の、ふわっと広がる甘酸っぱさ
そんな、仄かに甘く何処か切ない苺の甘酸っぱさが僕の胸をキュンと締め付けるんだ


ひと口ひと口噛み締める毎に、優しくて、懐かしくて、温かい気持ちになれるよ!
まるであの頃ママがおやつに作ってくれた、忘れられないあのお菓子の味みたいに
そして僕が如何しても伝えたかった、何時か二人で一緒に食べたいお菓子の味として



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「ユリ(lily)」


貴女に見て欲しい花があるんだ。
僕の大好きなあの歌の花なんだ。

これまで花の紹介なんてした事無かったけど・・・
心のドアに鍵かけて部屋の隅にしまってたけど・・・
貴女の事を考えながら・・・貴女に会うのを想像しながら・・・
何時かこの日が来るのかなって、淡い期待を込めながら・・・


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この前一人で行ったネコヤドで・・・本当は貴女と行きたかったこの店で・・・
一人で食べたピクニックのお弁当・・・一緒に食べたかった素敵なお弁当・・・

そんな夢のお弁当が入っていた可愛いバスケットにピンク色した花を添えて、
僕たち二人の隙間を埋めるようにちっちゃなグリーンもいっぱい詰め込んで、
貴女に出会って渡したいんだ!・・・僕の手から貴女の手に渡したいんだ!

そして、貴女の目の前で僕もひと言、言葉を混ぜて呼ばせて欲しいよ・・・
「最初で最後のヒト」って言葉に・・・ひと言混ぜて、貴女の事を・・・


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イニシャル「ユ」の花を紹介すべく記事を作成していた、正にその時だった。
“今回の「ユ」に関しては是非とも「ユリ」にして欲しい”という要望と共に
約40枚の画像の添付された上記の記事(?)が送られてきたのは・・・

鍵コメントに貼られたリンク先でこの記事を目の当たりにした僕は、
暫くの間この記事に見入った後、勿論一抹の不安は感じつつも、
差し替える事に同意する旨のコメントを送り主に返す事にした。

そして送られた記事に何ら手を加える事無く、そのままの状態でUPする事に決めた。
それは記事の雰囲気がElvis Cafeのそれと一致して僕自身が納得のいく仕上がりに
なっていたのは言うまでも無い事だが、何よりも送り主の熱意が伝わって来たのだ。
送り主は、僕にこの記事を載せて欲しいが為にエキサイトブログのIDを取得して、
たった一回の記事を載せるブログを作っていた(現在は閉じてしまっている・・・)
それに、この店は僕が何時か紹介したかった憧れの店であったのも事実だ。

気になる事は大いにあった。先ず、紹介しているのが栃木県内のカフェである事。
それは僕の行動範囲と非常に近い事を意味する。次に、この文体も気になった。
僕の・・・というより、まるで“彼”のあのブログの記事の紹介に瓜二つでないか!
例のグループのメンバーはこれまでこんな事はしなかった筈だとすると一体・・・

そして、僕を尤も困惑させたのは・・・それは・・・
たった一回のブログの名前が・・・あの・・・


・・・「咎無くて死す」だなんて・・・
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by mary-joanna | 2010-02-14 23:47 | 浅き夢見じ
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